画像のような登り窯形態の三段窯を製作予定
炭焼窯の側壁は提供を受けた砂石を使用します

炭焼窯の製作は、令和へと年号が変わる2019年の秋までに完成させる予定です。

製作は参加者を募り、なるべく多くの方々と一緒に作りたいということで、9月中旬より週末の土日を充てる予定です。
 
紅葉の始まる10月初旬に窯焼きを行う予定で、それが同時に最初の炭焼きとなります。材料はクヌギを使用したいと思います。
 
一段目と二段目まで造り上げて、別に体験用の小型炭焼き窯も制作します。当初は木炭のみ数回焼いた後に来年夏からは竹炭も焼きます。小型炭焼き窯では花炭も焼きます。

完成後は月に一回程度炭を焼きますが、その作業は提携する障がい者就労支援施設の利用者の方々に炭焼体験者を募って行います。日程については当HPとフェイスブックなどでお知らせします。

 

炭焼窯の基本構造

“炭”の効果を利用しないなんて...もったいない 炭の威力で快適な室内環境を

 
自然素材から作る“炭”の威力が注目されていますが、皆さんはどのように利用していますか?お米に入れたり、お水に入れたり、お風呂に入れたりと、日常生活ではいろいろと活用されている方も多いのでは?この“炭”、本当にいろいろな効果があるんですよね!

ならば、その効果を「住まい」にも上手に利用すれば、いろいろなメリットが得られる事をご存知ですか?そこで今回は、“炭”の威力と、「住まい」での利用方法についてご紹介します!



■□■“炭”の威力、こんなにいろいろ■□■

“炭”は、多孔質(小さな孔が多数あいている)というのが最大の特徴です。この細かい無数の孔があることによる効果は、実に驚くものがあります。その効果を整理してみました。

    • 湿度の調節をします!
      小さな無数の孔がある炭内部。それを広げたとすると、1gあたり300平方メートル(畳で180帖分)にもなるといわれます。その無数の孔が、水分を吸着したり排出したりと「調湿作用」を発揮します。


    • イヤな匂いを消します!
      炭は湿気を吸収し、悪臭の原因となるカビ・ダニ・雑菌・害虫などの発生を防ぐため「消臭効果」が得られます。


    • 有害な物質を吸着します!
      “炭”内部の小さな無数の孔が、物質を吸着する力があるため、人体に有害な化学物質(ホルムアルデヒド・ダイオキシンなど)を吸着してくれます。さらに、無数の孔が微生物の棲家となり、それが有害物質を分解してくれると言われています。


    • 有害電磁波を遮ります!
      高温で焼かれた木炭は、電気を通すようになります。電気特性のうえでも金属に近くなり、そこで電磁波が遮られると言われています。


    • マイナスイオンを増やします!
      木炭は、プラスイオンを吸着する性質をもっています。従って、マイナスイオンを増やしてくれる効果があるのです。


  • 天然ミネラルの源です!
    木が生きていた時に土の中から吸い上げたミネラル成分が、炭になる時に凝縮され残ります。しかも水に溶けやすいため、日常生活にも便利に取り入れられていますね。




このように“炭”にはいろいろな働きがあります、この効果を利用して生活環境をより良くすることができます。では、住まいにはどのように利用されているのでしょうか?ピックアップしてみたいと思います。

■□■“炭”を使った建材とその効果■□■

住宅建材として比較的メジャーな利用方法としては、床や壁の下地に“炭”を入れ込む方法です。具体的には『床下調湿炭』や『炭シート』などがあります。期待できる効果は、次のような点です。

    • 調湿作用
      床下の湿度を低く保ち、シロアリやダニのなどの抑止、カビの抑止ができ、期待できるため、家屋の耐久性の向上につながります。



    • 消臭作用
      カビの臭い、化学物質の臭いなどを吸着してくれるため、快適な室内環境につながります。



    • 断熱作用
      冷暖房効率がよくなるため、省エネにつながります。



  • 吸着作用
    化学物質の軽減、マイナスイオンの増加などで、快適な室内環境の向上につながります。


『敷き炭』の材料は、ネットショップでも手に入れることができます。見積もりもしてくれるようです。

また昨年、新聞などの報道でもありましたが、消臭・浄化の効果が木炭より優れているといわれる「竹炭」が、シックハウス対策に大きな効果があることがわかりました。このような研究発表を受け、最近では“炭”を利用した内装材の開発もされています。

代表的なのは『壁クロス』。部屋全体を覆う面積の最も大きい壁に“炭”を取り入れることで、その効果が、より得られるのではないでしょうか?この他にも『炭しっくい』『炭畳』なども商品化されています。

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いかがですか?自然素材である“炭”を利用した建材は、健康にも環境にもやさしいものではないでしょうか?この“炭”のパワーを、私たちの住まいに取り入れて、室内環境をより快適にしていきたいですね。

■□炭の種類□■

炭は大きく3種類に分類されます。主な違いは炭を焼く時の温度と焼き方、材料です。簡単にまとめてみましたのでご覧下さい。

  • 白炭(しろずみ)
    硬い材質の木を1000℃以上の高温で焼いた硬い炭。樹種としては、馬目樫(ウバメガシ)が代表的で、皆さんお馴染みの「備長炭」がこれに該当します。他にも、楢(なら)・樫(かし)の炭もあります。レストランなどで「備長炭焼き」と謳われるように、高級燃料として有名です。

 

  • 黒炭(くろずみ)
    焼く際の温度が400~700℃と、低い温度で作った柔らかい炭。茶道やバーベキューの炭などに利用されています。樹種としては、クヌギや樫(かし)。調湿・消臭に適していて、コスト的にも手頃なので、建材用としても幅広く使われています。

 

  • 竹炭(ちくたん)
    竹を焼いて炭にしたもの。1000℃以上の高温で焼いたものは、木炭と同じく多孔質で、白炭の数倍、黒炭の10倍の消臭・調湿効果があると言われます。そのため、粒状にした竹炭は寝具や土壌改良剤としても活用されています。